自宅サーバを構築するには、Linuxの知識が必要になります。
サーバを構築する前にLinuxの基本的な操作方法を勉強すると良いです。
現在のMacはUnixをベースとしたOSになっています。
LinuxはUnixの設計思想やアーキテクチャを元に作られたOSで、UnixコマンドはLinuxコマンドとほぼ同様に動きます。
Unixの環境でLinuxの勉強が可能です。
iTerm2
MacにはターミナルというUnixコマンドを実行できるアプリケーションがインストールされています。
ターミナルより便利な「iTerm2」というアプリケーションがあるので、そちらをインストールしたいと思います。
iTerm2 をインストールする前に、Homebrew というアプリケーションをインストールします。
Homebrew
HomebrewはmacOS用のパッケージ管理システムです。
Homebrewを使いコマンドラインでアプリケーションのインストールが行えます。
Homebrewインストール
ターミナルを開きます。
下記コマンドを実行することによりインストールが開始されます。
/bin/bash -c "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/HEAD/install.sh)"
==> Next steps:
- Run these two commands in your terminal to add Homebrew to your PATH:
(echo; echo 'eval "$(/opt/homebrew/bin/brew shellenv)"') >> /Users/xxxxx/.zprofile
eval "$(/opt/homebrew/bin/brew shellenv)"
- Run brew help to get started
- Further documentation:
https://docs.brew.sh
インストールの最後に「ターミナルで以下の2つのコマンドを実行」と指示があるので実行します。
xxxxx はご自身のユーザ名になります。※ xxxxx を $(whoami) に変更しています。
(echo; echo 'eval "$(/opt/homebrew/bin/brew shellenv)"') >> /Users/$(whoami)/.zprofile
eval "$(/opt/homebrew/bin/brew shellenv)"
これで brew
コマンドが使用可能になります。
iTerm2 インストール
brew
コマンドでiTerm2をインストールします。
brew install --cask iterm2
iTerm2を起動してLinuxの基本操作を勉強します。
Linuxの基本操作
ディレクトリの操作
Linuxではフォルダを「ディレクトリ」と呼びます。
ディレクトリの操作には以下のコマンドを使用します。
cd(Change Directory): ディレクトリを移動するためのコマンドです。
cd ディレクトリ名
ls(List): ディレクトリの内容を表示するためのコマンドです。
ls
mkdir(Make Directory): 新しいディレクトリを作成するためのコマンドです。
mkdir ディレクトリ名
rmdir(Remove Directory): 空のディレクトリを削除するためのコマンドです。
rmdir ディレクトリ名
ファイルの操作
ファイル操作には以下のコマンドを使用します。
touch: 新しい空のファイルを作成するためのコマンドです。
touch ファイル名
cp(Copy): ファイルをコピーするためのコマンドです。
cp 元ファイル名 コピー先ファイル名
mv(Move): ファイルを移動・リネームするためのコマンドです。
mv 元ファイル名 新ファイル名
rm(Remove): ファイルを削除するためのコマンドです。
rm ファイル名
権限の変更
ファイルやディレクトリの権限を変更するためには、chmod(Change Mode)コマンドを使用します。
chmod 権限 ファイル名
パッケージのインストール
Linuxではパッケージ管理システムを使ってアプリケーションをインストールします。
macOSの場合は、Homebrewというパッケージ管理システムを使い、アプリケーションをインストールします。
例として、curl
というLinuxでよく使われるコマンドをインストールします。
curl は簡単に説明するとデータをダウンロードやアップロードできるコマンドです。
brew install curl
ターミナルで天気予報を表示できるサイトからデータをダウンロードして表示します。
curl wttr.in/Tokyo
Linuxの操作練習
それでは、操作の練習をしてみましょう。
ディレクトリ作成
mkdir sandbox
ディレクトリ移動
cd sandbox
カレントディレクトリ(現在いるディレクトリ)を表示
pwd
空のファイル作成
touch note.txt
ディレクトリの内容表示
ls
テキストファイルの編集
nano
というテキストエディタがインストールされています。
nano を使い、先ほど作成したファイルを編集してみましょう。
nano note.txt
control
+ o
でファイルを保存します。
control
+ x
で終了です。
cat
コマンドで中身を出力できます。
cat note.txt
ホームディレクトリ
macOSでは /Users
ディレクトリ配下にユーザ毎のホームディレクトリが設定されています。
自分のホームディレクトリは下記コマンドで表示できます。
echo $HOME
ホームディレクトリに移動したい場合は、~
を使います。
cd ~
~
を使うことにより、相対的にディレクトリの場所を指定できます。
ホームディレクトリ配下のsandbox
へ移動。
cd ~/sandbox
テキストファイルの編集 vim
テキストエディタには nano
以外に vim
というテキストエディタがあります。
少し操作に癖のあるエディタなのですが、使う機会が出てくると思うので簡単に使い方を説明したいと思います。
練習で作成したファイルを vi
コマンドで開きます。
cd ~/sandbox
vi note.txt
vim にはモードという概念があり、通常はノーマルモードになります。
ノーマルモードから [ : ] を押すとコマンドラインモードになります。
コマンドラインモードになるとターミナルの下部にコマンドが入力できるようになります。
[ :q ] の状態で [ Enter ] を押すと終了します。
終了したら、またファイルを開いてください。
vi note.txt
ノーマルモードから [ i ] を押すと入力モードになります。
入力モードになると文字が入力できます。
入力モードから [ Esc ] キーを押すとノーマルモードに戻ります。
コマンドラインモードで [ :q! ] は保存せずに終了で [ :wq ] は保存して終了になります。
これで vim の説明を終わります。
vim の操作になれないうちは [ Esc ] でノーマルモードに戻って、コマンドラインモードで [ :q! ] で保存せずに終了してください。
もっと詳しく勉強したい方は、vimtutor
というチュートリアルがインストールされているので、そちらを使い勉強してみてください。
vimtutor
おわりに
これらの基本操作をマスターすることで、Linuxを使った自宅サーバの構築がスムーズに進められると思います。
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